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著者:景山民夫(ちょしゃ:かげやまたみお)
出版:角川書店(しゅっぱん:かどかわしょてん) |
この作品(さくひん)は、第(だい)99回(かい)直木賞(なおきしょう)を受賞(じゅしょう)した作品で、アニメ映画(えいが)にもなったので知って(しって)いる人も多い(おおい)のではないかな?
作者(さくしゃ)の景山(かげやま)さんはもともとテレビの放送作家(ほうそうさっか)をしていた人で、ビートたけしさんの番組(ばんぐみ)を始め(はじめ)、じつに多くのお笑い(おわらい)、バラエティ番組を手がけていたのである。その後(ご)、エッセイ、小説(しょうせつ)を書き(かき)はじめ、デビューからわずか数年(すうねん)でこの「遠い海から来たクー」で直木賞を受賞。
誰も(だれも)が認める(みとめる)売れっ子(うれっこ)作家となり、数々(かずかず)の作品を残した(のこした)のである。非常(ひじょう)に才能(さいのう)ある人であったのだが、1998年1月27日に不慮(ふりょ)の事故(じこ)で亡くなって(なくなって)しまったのである。
景山さんの作品の特徴(とくちょう)として、胸(むね)がわくわくと踊る(おどる)ような冒険小説(ぼうけんしょうせつ)が多い(おおい)のであるが、この「遠い海から来たクー」も景山さんらしい冒険小説の一つなのである。
さて、みんなのうちにはイヌやネコとかペットがいるかな?ペットは、大好き(だいすき)な友だちや家族(かぞく)と同じ(おなじ)ような存在(そんざい)だと思う(おもう)のである。もし、その友だちが、恐竜(きょうりゅう)だったらどうするかな?恐竜好きの人ならもう夢(ゆめ)のような話(はなし)ではないかな?この「遠い海から来たクー」は、6500万年前(まんねんまえ)に地球上(ちきゅうじょう)にいたプレシオザウルスの子どもが、ある男の子の友だちになってしまったというお話なのである。
主人公(しゅじんこう)の徹郎(てつろう)は、海洋学者(かいようがくしゃ)の父親(ちちおや)と一緒(いっしょ)に、ほとんど人間(にんげん)の住んで(すんで)いない南(みなみ)の孤島(こじま)で、偶然(ぐうぜん)出会った(であった)プレシオザウルスの子ども「クー」とともに夢(ゆめ)のような楽しい(たのしい)日々(ひび)をおくっていたのである。ところが、その「クー」を狙って(ねらって)、とんでもない連中(れんちゅう)がやってきて、平和(へいわ)な島(しま)の暮らし(くらし)をめちゃくちゃにしてしまうのである。相手(あいて)は、サブマシンガンを始め(はじめ)暗視(あんし)スコープなど最新(さいしん)の装備(そうび)を身(み)につけた戦闘(せんとう)のプロたちなのである。そんな連中に立ち向かう(たちむかう)徹郎たち、彼ら(かれら)はどうやって「クー」を守る(まもる)のか?読み始めた(よみはじめた)ら、時(とき)の経つ(たつ)のも忘れて(わすれて)、その世界(せかい)にはまり込んで(はまりこんで)しまうドキドキ、ワクワク連続(れんぞく)の冒険小説なのである。
この夏休み(なつやすみ)、諸君(しょくん)も「遠い海から来たクー」を読んで、冒険(ぼうけん)気分(きぶん)を味わって(あじわって)みてはいかがかな? |