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なぜ時計(とけい)は12なの???

この質問(しつもん)はよくもらうよね。「時(とき)のはてな」の時計(とけい)のところに載って(のって)いるので見てみてね。


ダイバーズとパイロット、ミリタリーはどのような違い(ちがい)があるのですか??

それぞれの時計(とけい)について説明(せつめい)していくね。
まずはダイバーズウオッチには、防水機能(ぼうすいきのう)がついているだけではなくいくつもの厳しい(きびしい)基準(きじゅん)をクリアして初めて(はじめて)ダイバーズウオッチと認められる(みとめられる)んだよ。

ISO[アイエスオー:国際標準化機構(こくさいひょうじゅんかきこう)])を例(れい)にとると、
1)100メートル以上(いじょう)[余裕能力(よゆうのうりょく))は1.25倍(ばい)]の水中(すいちゅう)で2時間(じかん)耐えられる(たえらえる)こと

2)100メートル潜水用(せんすいよう)防水仕様(ぼうすいしよう)で12.5気圧(きあつ)の圧力下(あつりょくか)に2時間放置(ほうち)したのち、0.3気圧以下(いか)で1時間放置し、異常(いじょう)がないこと

3)水深(すいしん)30センチメートルの水中でリュウズなど作動機構(さどうきこう)を操作(そうさ)できること。かつ50時間、水中につけっぱなしにしておいても機能(きのう)に異常がないことなど、10項目(こうもく)以上の基準があるんだよ。

(つぎ)のパイロットウオッチは、クロノグラフと回転式計算尺(かいてんしきけいさんじゃく)が装備(そうび)されていて、時間とともに、飛行機(ひこうき)のフライトに重要(じゅうよう)な速度(そくど)、飛行距離(ひこうきょり)、所用時間(しょようじかん)、燃料(ねんりょう)の消費(しょうひ)などを計算(けいさん)できるようになっているんだよ。

最後(さいご)は、ミリタリーウオッチ。これは、軍隊(ぐんたい)に採用(さいよう)されている腕時計(うでどけい)ということで、軍隊が独自(どくじ)の仕様(しよう)でメーカーに発注(はっちゅう)する場合(ばあい)と、市販(しはん)の時計を軍隊がまとめて購入(こうにゅう)して採用(さいよう)する場合とがあるんだよ。基本(きほん)は、精度(せいど)がよく、時間を読みとり(よみとり)やすく、頑丈(がんじょう)ということ。それに「光(ひかり)の反射(はんしゃ)を抑え(おさえ)(てき)から見つかりにくくする」とか「修理部品(しゅうりぶひん)の補給(ほきゅう)が迅速(じんそく)にできる」といった要望(ようぼう)などもあるんだよ。


時計塔(とけいとう)についている文字盤(もじばん)には、たいていガラス[風防(ふうぼう)]がついていませんが、なぜなのでしょうか。「時の理科(ときのりか)」のところにも、少し(すこし)書いて(かいて)ありましたが、詳しい(くわしい)ことがわかるでしょうか。構造(こうぞう)や安全面(あんぜんめん)の問題(もんだい)があるのでしょうか。

もともと塔時計(とけいとう)は、中世(ちゅうせい)のヨーロッパで公共用(こうきょうよう)の時計(とけい)として作られて(つくられて)きたもので、教会(きょうかい)や市庁舎(しちょうしゃ)の塔、外壁(がいへき)など一般市民(いっぱんしみん)が見やすいところに、建築物(けんちくぶつ)の一部(いちぶ)としてむき出しの形(かたち)で作られてきたんだ。その時にも風防(ふうぼう)ガラスはつけられていないんだ。これは構造(こうぞう)や安全面(あんぜんめん)の問題(もんだい)というよりも、時計の精度(せいど)・品質(ひんしつ)やガラス加工(かこう)の技術(ぎじゅつ)が、透明度(とうめいど)や、頑丈(がんじょう)さなど要求(ようきゅう)されるレベルには到って(いたって)いなかったからだと考えられて(かんがえられて)いるんだよ。


どうして時計(とけい)が作られた(つくられた)のですか。なんのために昔(むかし)の人たちは時計を作ったの?

この質問(しつもん)は、誰(だれ)もが時計(とけい)のことを考える(かんがえる)時に、思い浮かぶ(おもいうかぶ)ものだよね。時計は、時間(じかん)という目で見ることも、触る(さわる)こともできないものを、共通(きょうつう)の単位(たんい)としてみんなで使う(つかう)ためのモノサシみたいなものなんだ。このモノサシがあるおかげで、みんなが一つの基準(きじゅん)のもとに時間を使うことができるんだよ。ずーっと昔(むかし)の文明(ぶんめい)が未発達(みはったつ)の頃(ころ)には、朝(あさ)、太陽(たいよう)が出ると同時(どうじ)に起きて(おきて)働き(はたらき)だし、太陽が沈んだら(しずんだら)、家へ帰って(かえって)寝る(ねる)というような生活(せいかつ)で、時計は必要(ひつよう)なかったんだ。けれど、文明が発達して、多く(おおく)の人たちが一緒(いっしょ)に暮らす(くらす)ようになると、どうしても共通の時間が必要(ひつよう)になってくるんだ。人と人とがどこかで待ち合わせ(まちあわせ)をするのにも、時間がわからないと困って(こまって)しまうからね。ということで、最初(さいしょ)、太陽がつくる影(かげ)で時間を計る(はかる)日時計(ひどけい)がつくられ、人々(ひとびと)は時計をもとに暮らし(くらし)始める(はじめる)ようになったんだよ。日時計は太陽が出ていれば、棒(ぼう)を地面(じめん)に立てその影の位置(いち)を見るだけで、かなり正確(せいかく)な時刻(じこく)がわかるからね。


子どもが、時計(とけい)の時針(じしん)はどうして短い(みじかい)のか?長かった(ながかった)らだめだったのか?という疑問(ぎもん)を持って(もって)帰り(かえり)ました。時針を長くしなければならなかった理由(りゆう)として考え(かんがえ)られることは、文字盤(もじばん)の分(ふん)の目盛り(めもり)を見やすくするという事(こと)だけなのでしょうか?もし、他(ほか)に理由があるのなら教えて(おしえて)いただけますでしょうか?

最初(さいしょ)の頃(ころ)の機械式時計(きかいしきどけい)は精度(せいど)が悪く(わるく)、針(はり)は時針(じしん)1本しかなかったんだよ。現存(げんぞん)する最古(さいこ)の機械式時計[1370年完成(かんせい)のパリ高等法院(こうとうほういん)の壁面時計(へきめんどけい)]にも針は時針1本だけなんだ。それが、1657年になってホイヘンスが振り子時計(ふりこどけい)を完成させ、1日に10秒(びょう)しか狂わない(くるわない)精度になったので、ようやく分針(ふんしん)が付けられる(つけられる)ようになったんだ。時針は、文字盤(もじばん)の上で1〜12のどこにあるのかを示せば(しめせば)いいけれど、分針は、文字盤の00〜59までのどこにあるのか、つまりより細かい(こまかい)位置(いち)を示さなければならないために、文字盤の目盛りにより近く(ちかく)する必要(ひつよう)があって、必然的(ひつぜんてき)に、分針は長くなったと考えられるんだ。わかってくれたかな?


おしえてください!なぜ時計(とけい)の文字盤(もじばん)には0という数字(すうじ)がないのですか?

ふつうの計測器(けいそくき)、例えば(たとえば)体重計(たいじゅうけい)やものさしも0から始まる(はじまる)のに、時計だけはどういうわけか12から始まるよね。考えて(かんがえて)みればとても不思議(ふしぎ)なこと。これには理由(りゆう)があって、人類(じんるい)の歴史(れきし)で「0」が発見(はっけん)されたのが、8世紀(せいき)のことで、それよりも前の紀元前(きげんぜん)3000〜4000年にすでに時計は発明(はつめい)されていたからなんだ。8世紀には、文字盤(もじばん)のついた水時計(みずどけい)や日時計(ひどけい)がすでにあって、それらは全て(すべて)12進法(しんほう)の考え方(かんがえかた)で表示(ひょうじ)されていたんだよ。カンタンに言えば、時計の発明よりも「0の発見」が遅かった(おそかった)ということなんだ。


お教え(おおしえ)下さい(ください)
小生(しょうせい)が趣味(しゅみ)で修繕(しゅうぜん)している古い(ふるい)柱時計(はしらどけい)の文字盤(もじばん)には、たまに13時(1時)から24時(12時)の表示(ひょうじ)がある文字盤があります。日本(にほん)では何年頃(なんねんごろ)にこのうような方式(ほうしき)が採られた(とられた)のでしょうか?
小生の聞き(きき)及んで(およんで)いるところでは『第2次世界大戦中(だいにじせかいたいせんちゅう)に、日本軍隊(にほんぐんたい)の戦略上[せんりゃくじょう:(12時間(じかん)表示(ひょうじ)では間違い(まちがい)が生じ(しょうじ)やすい]、24時間表示が採用(さいよう)された。従って(したがって)、その時までに既に(すでに)販売(はんばい)・使用(しよう)されていた時計(とけい)には13から24の文字紙(もじがみ)を貼り付けた(はりつけた)』そうです。実施(じっし)された年次(ねんじ)や実施にあたっての法令(ほうれい)などをお知らせ(おしらせ)下さい。

これについては、いろいろと調べて(しらべて)みたけれど、具体的(ぐたいてき)な表示(ひょうじ)に対して(たいして)の法令(ほうれい)や資料(しりょう)は見つからなかったんだ。
笹井(ささい)さんが書いて(かいて)いるように、軍隊(ぐんたい)での作戦行動(さくせんこうどう)には間違い(まちがい)をなくすために24時間(じかん)表示(ひょうじ)が採用(さいよう)されているんだ。すでに、イギリス、ドイツ、ロシアなどヨーロッパ諸国(しょこく)では軍隊用(ぐんたいよう)時計(とけい)の使用(しよう)として標準(ひょうじゅん)になっていたし、日本(にほん)でも軍隊から発注(はっちゅう)される時計は24時間表示仕様(しよう)になっていたんだ。もしかすると、笹井さんがお持ち(もち)の時計は、旧日本軍(きゅうにほんぐん)に納品(のうひん)されたものかもしれないですね。
あと、第2次世界大戦前(だいにじせかいたいせんまえ)には、英米(えいべい)への反発(はんぱつ)・憎悪(ぞうお)が高じて(こうじて)外来文化(がいらいぶんか)や外来語(がいらいご)が「敵性(てきせい)」だとして使って(つかって)はいけないとされ、1940年には外国語(がいこくご)でつけられたタバコの名前(なまえ)を変えたり(かえたり)、芸能人(げいのうじん)・歌手(かしゅ)の名前を日本語(にほんご)に変えさせたりしたんだ。第2次世界大戦がはじまると、外来語の排斥(はいせき)・改称(かいしょう)はさらにエスカレートし、地名(ちめい)、植物名(しょくぶつめい)、雑誌名(ざっしめい)、スポーツ名、野球用語(やきゅうようご)なども変えられたんだよ。
時計の文字盤(もじばん)の「SEIKO」の表示(ひょうじ)も「セイコー」に変更(へんこう)されたんだ。


時計(とけい)の表示(ひょうじ)のAM(エーエム)とPM(ピーエム)の表示(ひょうじ)は何か(なにか)の略(りゃく)なんですか?どういう意味(いみ)があるのですか?

A.M.(ante meridiem:エーエム)とP.M.(post meridiem:ピーエム)は、もとはラテン語(ご)で、正午前(しょうごまえ)と、正午後(しょうごあと)という意味(いみ)なんだ。時刻(じこく)表示(ひょうじ)の時(とき)に、午前、午後の略字(りゃくじ)として使われて(つかわれて)いるんだよ。


教えて(おしえて)ください!機械式時計(きかいしきどけい)の歯車(はぐるま)を保持(ほじ)している”受け(うけ)”についてです。機械の画像(がぞう)などを見ると、いろいろな形(かたち)の”受け”があります。たとえば、香箱(こうばこ)だけを止めて(とめて)あったり、香箱と二番車(にばんぐるま)の真(しん)の二つを止めてあったりしますよね。ひとつの歯車をひとつの”受け”で止めていたり。こういった受けの形状(けいじょう)の違い(ちがい)によるメリット・デメリットや、開発(かいはつ)に際して(さいして)気をつけたことなどがありましたら教えてください。

これはものすごく専門的(せんもんてき)な質問(しつもん)だね。それでは説明(せつめい)するね。振動源(しんどうげん)のテンプを元気(げんき)よく振り角(ふりかく)を一定(いってい)に保つ(たもつ)ことが機械式時計(きかいしきどけい)の精度(せいど)維持(いじ)には重要(じゅうよう)なことなんだ。そのためにはぜんまい[香箱車(こうばこぐるま)]のエネルギーがテンプまで輪列[二番車、三番車、四番車、ガンギ車など]を介して(かいして)効率的(こうりつてき)にムラなく伝わる(つたわる)ことが大切(たいせつ)なんだ。上にあげた車は各種(かくしゅ)の「受け(うけ)」[例えば(たとえば)香箱受け、二番受けなど])と地板(じがね)で支えられて(ささえられて)いるんだけど、車の軸間距離(じくかんきょり)[例えば香箱車と二番車、二番車と三番車など]と各車の上下(じょうげ)の遊び(あそび=アガキ)が設計値(せっけいち)通り(どおり)に保たれる必要(ひつよう)があるんだよ。それでは個々(ここ)の質問(しつもん)について答えて(こたえて)いくね。

■受け(うけ)の形状(けいじょう)の違い(ちがい)について
時計(とけい)の構造(こうぞう)[二針(にしん)時計や三針時計など]により、受けの形(かたち)も違ってくるんだ。例えば(たとえば)三針時計の場合(ばあい)は香箱車(こうばこぐるま)は「香箱受け」で、二番車は「二番受け」で支えて(ささえて)いるんだよ。この場合「香箱受け」で二番車も支えるには四番車が同軸上(どうじくじょう)にあるので無理(むり)なんだ。また、二針専用(せんよう)時計では一つの受けが香箱車と二番車の二つ車を支えているんだ。これは二針時計の場合、香箱車と四番車が重ならない(かさならない)ので可能(かのう)になるんだよ。

■受け(うけ)の形状(けいじょう)によるメリット、デメリットや開発上(かいはつじょう)の注意点(ちゅういてん)について
ニ針、三針などの構造上(こうぞうじょう)から受けの形状はおおよそ決まって(きまって)くるんだよ。開発上(かいはつじょう)注意(ちゅうい)するのは次(つぎ)のようなことだよ。

■注意点(ちゅういてん)1:
できる限り(かぎり)ブリッジ形式(けいじょう)[中央部分(ちゅうおうぶぶん)に軸穴(じくあな)]を試みる(こころみる)。この方が断面的上(だんめんてきじょう)、車のガタ(アガキ)が安定(あんてい)し、軸穴の位置精度(いちせいど)もだしやすい。また、「二番受け」に多く(おおく)見られる片持ち形式(かたもちけいじょう)は一般的(いっぱんてき)に車のガタ(アガキ)や、位置精度がだしにくい。
この機構的(きこうてき)デメリットは工作精度(こうさくせいど)[穴位置精度(あないちせいど)やガイドピンと案内穴(あんないあな)のガタ(クリアランス)をつめるなど]でカバーしています。

■注意点2:
2本のガイドピン[受け足(うけあし)]相互(そうご)の距離(きょり)を離して(はなして)、軸[穴石(あないし)]の位置精度(いちせいど)を保つ(たもつ)

注意点3:
部品(ぶひん)の分解・組立(ぶんかい・くみたて)がしやすいこと。
一般的(いっぱんてき)に一つの部品[車(くるま)]ごとに「受け(うけ)」があれば組立(くみたて)しやすいんだ。逆(ぎゃく)にたくさんの車を一つで受ける「受け」は組立にくい短所(たんしょ)があるものの、穴位置精度(あないちせいど)をだしやすいメリットもあるんだ。
地板(じがね)のように一つの部品で穴位置精度の確保(かくほ)ができることが望ましい(のぞましい)んだけれど、カレンダー、自動巻き(じどうまき)などの付加機構部品(ふかきこうぶひん)その他(ほか)の関係(かんけい)で「受け」形状(けいじょう)も品種(ひんしゅ)により様々(さまざま)な形(かたち)となってしまうんだよ。つまり、片持ち形式(かたもちけいじょう)もブリッジ形式も構造上(こうぞうじょう)の関係(かんけい)で併用(へいよう)しているんだ。ずいぶんと長くてむずかしくなってしまったけど、わかってくれたかな?


(いま)、学校(がっこう)で時計(とけい)のことを調べて(しらべて)いるんですが、調べてもわからないので、教えて(おしえて)ください。質問(しつもん)は「時計の種類(しゅるい)はどのくらいあるのか」です。お願い(おねがい)します。

正確(せいかく)に何種類(なんしゅるい)とは言えない(いえない)けれど、いくつかあげてみるね。日時計(ひどけい)・水時計(みずどけい)・砂時計(すなどけい)・ろうそく時計・線香時計(せんこうどけい)・火時計(ひどけい)・機械式時計(きかいしきどけい)、ゼンマイ時計、音叉時計(おんさどけい)、クオーツ時計、デジタル時計、原子時計(げんしどけい)。代表的(だいひょうてき)なものはこれぐらいかな。それから、時計が置かれる(おかれる)場所(ばしょ)や使われる(つかわれる)場所によって、塔時計(とうどけい)・柱時計(はしらどけい)・懐中時計(かいちゅうどけい)・腕時計(うでどけい)という言い方(いいかた)をしたり、機能(きのう)ではストップウオッチ・目覚まし時計(めざましどけい)。使う用途(ようと)では、鉄道時計(てつどうどけい)・ダイバーズウオッチ・パイロットウオッチ・ミリタリーウオッチなどがあるんだよ。あとはみんなの体(からだ)の中にある体内時計(たいないどけい)かな?詳しく(くわしく)は「時の歴史(ときのれきし)」をのぞいてみてね。


セシウム原子時計(げんしどけい)の精度(せいど)と、電波時計(でんぱどけい)の精度(せいど)の差(さ)は、なんですか?

セシウム原子時計(げんしどけい)は、100万年(まんねん)で1秒(びょう)しか狂わない(くるわない)という超精度(ちょうせいど)の時計で、今の1秒はセシウム原子時計に使われている(つかわれている)セシウム原子が、91億(おく)9263万(まん)1770回(かい)振動(しんどう)する時間と決められて(きめられて)いるんだ。さて今や一般化(いっぱんか)しつつある電波時計(でんぱどけい)だけど、電波時計にはクオーツが使われていて、このクオーツの精度は、平均(へいきん)月差(げっさ)±(プラスマイナス)30秒ぐらいなんだ。ということはだいたい1日に1秒程度(ていど)の狂い(くるい)が出る(でる)ことになるよね。単純(たんじゅん)に、時計本来(ほんらい)の精度の差でいえば、100万年に1秒と、1日に1秒の差ということになってしまうんだけれど、電波時計は、日本標準時(にほんひょうじゅんじ)を知らせる(しらせる)電波を定期的(ていきてき)に受信(じゅしん)して、誤差(ごさ)を自動的(じどうてき)に修正(しゅうせい)してくれるので、時刻合わせ(じこくあわせ)がいらず、いつでも正確(せいかく)な時刻を表示(ひょうじ)しているんだ。


四季時計(しきどけい)ってなんですか?宇宙(うちゅう)からも見える(みえる)日本(にほん)が世界(せかい)に誇る(ほこる)巨大(きょだい)な四季時計とはなんですか?調べて(しらべて)も見つかりません。教えて(おしえて)ください・・お願い(おねがい)します!

「四季時計(しきどけい)」という言葉(ことば)は、先生(せんせい)たちも初めて(はじめて)聞く(きく)言葉(ことば)なんだ。しかも宇宙(うちゅう)から見える(みえる)日本(にほん)が世界(せかい)に誇る(ほこる)巨大(きょだい)な時計(とけい)だというのだから、有名(ゆうめい)なはずなんだけど・・・。四季(しき)折々(おりおり)の花(はな)が楽しめる(たのしめる)世界最大(せかいさいだい)の花時計(はなどけい)は伊豆(いず)の土肥町(といちょう)にあって、1992年3月5日にギネスブックに登録(とうろく)されているんだよ。でも世界最大と言っても直径(ちょっけい)31メートルだから、宇宙からは見えないよね。もしかすると四季の移り変わり(うつりかわり)があり、美しい(うつくしい)自然(しぜん)もある日本列島(にほんれっとう)のことを大きな(おおきな)四季時計というように例えた(たとえた)のかもしれないね。もう少し(すこし)、細かい(こまかい)ことがわかれば、もっと調べ(しらべ)られるんだけど、ごめんね。


時計(とけい)の時間(じかん)を合せる(あわせる)ときネジを上回し(うえまわし)にすると普通(ふつう)、針(はり)は時計まわりで動く(うごく)はずなんですが、ある時計は時計まわりではなく反対方向(はんたいほうこう)に動き(うごき)ます。メーカーに問い合わせた(といあわせた)ところ『作って(つくって)いる国(くに)によってバラバラですよ』といわれましたが、はたして、真相(しんそう)はどうなんでしょうか?

これはとても専門的(せんもん)な質問(しつもん)だね。ちょっと説明(せつめい)すると時計(とけい)の切替機構(きりかえきこう)には、つづみ車(ぐるま)形式(けいしき)やバスキュール形式などのいくつかの構造(こうぞう)があって、その各(かく)構造によって針(はり)の回転方向(かいてんほうこう)は時計まわりのものと逆(ぎゃく)まわりのものがあるんだ。セイコーが用いて(もちいて)いる構造はつづみ車形式で、りゅうずを上回しにすると針が時計の運針(うんしん)まわりに動く(うごく)んだよ。


時計(とけい)の数字(すうじ)について教えて(おしえて)いただきたいのですが・・
時計の数字はローマ数字でも記されて(しるされて)いますが、なぜですか?

現在(げんざい)一般的(いっぱんてき)に使われて(つかわれて)いるのは、インドで生れた(うまれた)数字(すうじ)であるアラビア文字(もじ)だよね。今から千数百年前(せんすうひゃくねんまえ)に、ローマ帝国(ていこく)ではギリシャ数字を受け継いだ(うけついだ)ローマ数字が使われていたんだ。水を動力(どうりょく)として動く(うごく)紀元前(きげんぜん)の水時計(みずどけい)の文字盤(もじばん)にも、当然(とうぜん)ローマ数字が使われていたんだ。ヨーロッパ文化(ぶんか)のほとんどはローマ時代から受け継がれているもので、時計もそのひとつなんだ。それにローマ数字の文字盤はデザイン的にバランスもよく、風格(ふうかく)があり、今でも屋外(おくがい)時計などには使われることが多い(おおい)んだよ。


どうして時計(とけい)は買った(かった)(とき)とか、いつも10時(じ)8分(ふん)なんですか?

これはオモシロイところに気がついたね。時計(とけい)のカタログや広告写真(こうこくしゃしん)を見るとほとんどが「10時(じ)08分(ふん)42秒(びょう)」ぐらいをだよね。それでは順(じゅん)を追って(おって)説明(せつめい)していこう。まず、みんながもっているアナログ時計をよく見てごらん。その時計を作って(つくって)いるメーカーの名前(なまえ)はどこについているかな?たぶん、時計の12時の下(した)のあたりに書かれて(かかれて)いると思う(おもう)んだ。そう、第1(だいいち)の理由(りゆう)は各(かく)メーカーのブランド名(めい)が、針(はり)にかくれずに見えるということなんだ。カタログや広告にのせる時には大切(たいせつ)なことだよね。 さて、つぎの理由(りゆう)は?それは針の本数(ほんすう)や形(かたち)が見せられるということ。お友達(ともだち)やお父さん、お母さんが持って(もって)いるアナログの腕時計(うでどけい)をよく見てごらん。あんなに細い(ほそい)針なのに、一本(ほん)一本、違う(ちがう)デザインだというのがわかるだろ?針は時計のデザインの中でも、とても大切なものなんだよ。
さらに、第3の理由は、時針(じしん)と分針(ふんしん)の2本の針が、上向き(うえむき)で時計の表情(ひょうじょう)が、しまって美しく(うつくしく)見えるという理由があるんだよ。たしかに、下向き(したむき)では、なんか勢い(いきおい)がないような気がするよね。という3つの理由から、時計の針の位置(いち)が決まった(きまった)んだよ。デジタルウオッチの場合(ばあい)には「10時08分59秒」なんだよ。


壊れた(こわれた)目覚し時(めざましどけい)を分解(ぶんかい)しました。部品(ぶひん)がばらばらになってしまい、よくわかりません。中のしくみがよくわかる図(ず)がみたいです。部品(ぶひん)の名前(なまえ)も教えて(おしえて)ください。

これは分解(ぶんかい)した目覚まし時計(めざましどけい)が、メカ式(しき)なのか、クオーツ式なのかによって違う(ちがう)ので「これがその図(ず)です!」というように見せられないんだけど。機械式時計(きかいしきどけい)のしくみについてはこのホームページの中にある「時の資料館(ときのしりょうかん)」に分解・組み立て(くみたて)ができるコーナーがあるので、見てみてね。時計の部品などの名前(なまえ)もバッチリわかるよ。


自由研究(じゆうけんきゅう)で、時計(とけい)の歴史(れきし)や種類(しゅるい)などを調べたい(しらべたい)のですが、なかなかありません。どんなのがあるんですか?詳しく(くわしく)教えて(おしえて)ください。

夏休み(なつやすみ)の宿題(しゅくだい)かな?このホームページの時の教室(ときのきょしつ)の「時の歴史(ときのれきし)」や資料室(しりょうしつ)を見て(みて)みてね。もしお住まい(おすまい)が東京(とうきょう)近郊(きんこう)だったら「セイコー時計資料館(セイコーとけいしりょうかん)」に行って(いって)みるのもいいかもしれないよ。

開館時間(かいかんじかん)/10:00〜12:00/13:00〜16:00
休館日(きゅうかんび)/日曜(にちよう)・月曜(げつよう)、祝祭日(しゅくさいじつ)、年末年始(ねんまつねんし)
入館料(にゅうじょうりょう)/無料(むりょう)

ご来館(らいかん)にあたっては事前(じせん)にご予約(よやく)が必要(ひつよう)です。
お車(くるま)でのご来館は、事前(じぜん)にお申し出(もうしで)ください。
〒131-0032 東京都墨田区東向島(とうきょうとすみだくひがしむこうじま)3-9-7 
Tel:03-3610-6248(代表:だいひょう)
Fax:03-3610-6256


セシウム原子(げんし)について教えて(おしえて)ください。

セシウム原子(げんし)は、元素記号(げんそきごう)Cs(シーエス)、原子番号(げんしばんごう)55の銀白色(ぎんはくしょく)をしたやわらかい金属(きんぞく)なんだ。天然(てんねん)では鉱物(こうぶつ)としてポルサイトやカージサイトなどがあるんだ。その他(ほか)にも、紅雲母(べにうんも)や緑柱石(りょくちゅうせき)、カーナル石などにも含まれて(ふくまれて)いて、鉱泉(こうせん)や温泉(おんせん)に含まれていることもあるんだよ。金属(きんぞく)セシウムは光(ひかり)をあてると電子(でんし)を放出(ほうしゅつ)しやすいのでセンサーなどの光電管(こうでんかん)の材料(ざいりょう)として使われて(つかわれて)いるんだ。こどもセイコーを読んで(よんで)いるみんなにはセシウム原子時計(げんしどけい)がおなじみだよね。


なぜ時計(とけい)は右回り(みぎまわり)なんですか?

この理由(りゆう)は前(まえ)も答えた(こたえた)と思う(おもう)けど、日時計(ひどけい)が北半球(きたはんきゅう)で誕生(たんじょう)したからなんだ。北半球では日時計の影(かげ)は右回り(みぎまわり)なんだよ。その時の影の動き(うごき)がそのまま、時計の針(はり)の動く方向(ほうこう)になったと言われて(いわれて)いるんだ。もし南半球(みなみはんきゅう)で、日時計が誕生していたら、左回り(ひだりまわり)になっていたと思うよ。


時間(じかん)がたたなかったら、時計(とけい)はどう動く(うごく)んですか?時間が逆流(ぎゃくりゅう)したらどうなるんですか?

これはじつにすごい質問(しつもん)だね。順番(じゅんばん)に答えて(こたえて)いくね。まず「時間(じかん)がたたなかったら、時計(とけい)はどう動く(うごく)か?」この現象(げんしょう)は地球上(ちきゅうじょう)では絶対(ぜったい)に起こり(おこり)えないことだけど、ビデオの世界(せかい)をちょっと想像(そうぞう)してみよう、時間のたたない世界とはビデオの一時停止(いちじていし)みたいなもの、そこでは何も(なにも)かも動かず、時間の経過(けいか)を示す(しめす)カウンターも止まって(とまって)しまっているよね。つまりは全て(すべて)のものが止まった世界なんだよ。だからその中に人がいても、何も見る(みる)ことも感じる(かんじる)こともできない世界、つまりは何もないのと同じ(おなじ)ことなんだ。
さてつぎの「時間が逆流(ぎゃくりゅう)したらどうなるんですか?」について、これもビデオの巻き戻し(まきもどし)の時を想像(そうぞう)してみよう。全てのものは逆(ぎゃく)に動き、時計も逆回り(ぎゃくまわり)することになるよね。以前(いぜん)宇宙(うちゅう)は膨張(ぼうちょう)を続けた(つづけた)(あと)に、急激(きゅうげき)に縮小(しゅくしょう)するということが言われて(いわれて)いた時は、「もしかしてそんなことがあるかもしれない」と言われていたけど、今、宇宙は限りなく(かぎりなく)膨張(ぼうちょう)し続けるものだとわかってからは、同じように時間も逆戻りすることなく、ずっと未来(みらい)に向かって(むかって)流れて(ながれて)行っているんだ。


なぜ、時計(とけい)は遅く(おそく)なったり、速く(はやく)なったりと、正確(せいかく)な時間(じかん)からずれてしまうのですか?

時計(とけい)の精度(せいど)は一定(いってい)の振動(しんどう)を正確(せいかく)に刻み(きざみ)続ける(つづける)部品(ぶひん)【最も(もっとも)一般的(いっぱんてき)なクオーツ時計では水晶振動子(すいしょうしんどうし)、機械式時計(きかいしきどけい)の場合(ばあい)はテンプ】や動力源(でんりょくげん)【電池(でんち)やゼンマイ】によって左右(さゆう)されるんだよ。これらの部品は、その時計が使われる(つかわれる)環境(かんきょう)の温度(おんど)や、その時計が受ける(うける)衝撃(しょうげき)などに影響(えいきょう)を受けて(うけて)しまうので、それによって振動数(しんどうすう)にズレがでたりしてしまうんだ。その結果(けっか)、時計の進み(すすみ)や遅れ(おくれ)になるんだよ。でも一番(いちばん)遅れが目立つ(めだつ)のは電池がなくなりかけた頃(ころ)なんだよ。


世界中(せかいじゅう)の正しい(ただしい)時刻(じこく)を示す(しめす)時計(とけい)が止まった(とまった)ら世界はどうなるか?またその止まった世界中の時計をまず最初(さいしょ)に誰(だれ)が直す(なおす)のでしょうか?

現在(げんざい)、世界共通(せかいきょうつう)の時刻(じこく)として使われて(つかわれて)いるのは、パリにある国際度量衡局(こくさいどりょうこうきょく)が決定(けってい)する「国際原子時(こくせいげんしじ)」と呼ばれる(よばれる)ものなんだ。この「国際原子時」は世界中の時間周波数(じかんしゅうはすう)に責任(せきにん)を持つ(もつ)機関(きかん)で、時(とき)を刻んで(きざんで)いる原子時計(げんしどけい)から送られて(おくられて)きた時刻から時刻が決定(けってい)されるんだけど、その処理(しょり)と分析(ぶんせき)には約(やく)1ヶ月(かげつ)もかかるんだよ。
(かり)に今、世界中の正しい時刻を示す(しめす)時計が一斉(いっせい)に止まってしまったとしても、正確(せいかく)な時刻のデータが約1ヶ月先(さき)まであるわけだから、それを世界中に向けて(むけて)改めて(あらためて)配信(はいしん)すれば、問題(もんだい)はないことになるよね。けれどそんなことが絶対(ぜったい)に起こらない(おこらない)ように、世界中の時刻に関わる(かかわる)施設(しせつ)では、災害(さいがい)や事故(じこ)の際(さい)にも原子時計が止まらないように何重(なんじゅう)もの安全対策(あんぜんたいさく)をとっているんだよ。


どうして、時計(とけい)は1〜12なんでですか。1〜13とか1〜14とかでも、いいと思い(おもい)ます。
どうして1年は12ヶ月(かげつ)なのですか?

時計(とけい)にしても、暦(こよみ)にしても、12でひと区切り(くぎり)になっているというのは、やはりみんなが不思議(ふしぎ)に思う(おもう)ようで、よくもらう質問(しつもん)なんだよ。なぜ12になったかというと、簡単(かんたん)にいえば、、最初(さいしょ)に暦をつくった古代(こだい)バビロニアの人たちが、12進法(しんほう)という12で繰り上がる(くりあがる)計算(けいさん)方法(ほうほう)を使って(つかって)いたからなんだ。その12進法をもとに、時間(じかん)の単位(たんい)がつくられ、1日は24時間。考え方(かんがえかた)としては12×2[12の倍数(ばいすう)]ということになったんだ。でも今は時計の針(はり)は1〜12に統一(とういつ)されているけれど、昔(むかし)のヨーロッパでは1〜24表示(ひょうじ)のものや、1〜6表示のものもあったんだよ。さらにフランス革命(かくめい)の時には、10進法の時間単位がつくられたこともあったんだよ。でも使いにくいのと、その後(ご)ナポレオンが皇帝(こうてい)になったことで、2年もたたずに廃止(はいし)されてしまったんだ。


今のところ一番(いちばん)正確(せいかく)な時計(とけい)は、なんですか?
あとその原理(げんり)は、どうなってるんですか?

現在(げんざい)、一番(いちばん)正確(せいかく)な時計(とけい)は【セシウム原子時計(セシウムげんしどけい)】なんだよ。その誤差(ごさ)は30万年(まんねん)から170万年に1秒(びょう)以下(いか)というからすごい精度(せいど)だよね。このセシウム原子時計の写真(しゃしん)は、【時の教室(ときのきょうしつ)】の「時の理科(ときのりか)」の[通信総合研究所(つうしんそうごうけんきゅうじょ)]を見て(みて)みてね。


なぜ、時計(とけい)は12時間(じかん)(よう)なのですか?
24時間用でもいいのではないでしょうか?なぜ、1日は24時間なのですか?

(はり)で表示(ひょうじ)するアナログ時計(どけい)は、丸い(まるい)文字盤(もじばん)上の角度(かくど)で時間をあらわすので、目盛り(めもり)を24分割(ぶんかつ)するより12分割の方が遠く(とおく)からでも読み(よみ)やすく、この方式(ほうしき)が定着(ていちゃく)したんじゃないかと言われて(いわれて)いるんだ。アウトドアで使われる(つかわれる)腕時計(うでどけい)には、太陽(たいよう)の位置(いち)から方角(ほうがく)を読みとるのに便利(べんり)なために、12時間針(じかんしん)の他(ほか)に24時間針のついた時計もあるんだ。デジタル表示では、同じ(おなじ)表示スペースの中での数字(すうじ)の違い(ちがい)なので、12時間用(よう)と24時間用に表示を切り替え(きりかえ)られるものが多い(おおい)んだよ。しかし中にはデザイン的(てき)な事(こと)、時間を有効(ゆうこう)に使おう(つかおう)という理由(りゆう)から24時間表示のアナログ腕時計もあるんだよ。
なぜ1日が24時間については【時の教室(ときのきょうしつ)】の「時の算数(ときのさんすう)」で詳しく(くわしく)お話ししているので読んでみてね。


「なぜ、目覚まし時計(めざましどけい)は決めた(きめた)時間(じかん)になるのか。」

これは時計(とけい)の仕組み(しくみ)によっても違う(ちがう)んだ。でも大体(だいたい)の仕組み(しくみ)は、オルゴールを想像(そうぞう)してもらえばわかりやすいかな?オルゴールは、ふたを開ける(あける)と音楽(おんがく)が鳴る(なる)ようになっているよね。つまり、時刻(じこく)を知らせる(しらせる)(かね)やベルを鳴らす(ならす)装置(そうち)が、何か(なにか)のつっかえ棒(ぼう)[=スイッチ]のようなもので留められて(とめられて)いて、それが外れる(はずれる)ことによって鳴るようになっているんだ。そのつっかえ棒の位置(いち)を変える(かえる)ことで、時刻(じこく)を変えられるようになっているんだよ。最近(さいきん)見かけるデジタル式(しき)の目覚まし時計は、そのつっかえ棒の役目(やくめ)を電気的(でんきてき)にやっているんだよ。


今、国語(こくご)の勉強(べんきょう)をしています。時計(とけい)のことでおたずねしたいのですがよろしいでしょうか。 時計は、どうして時計というんですか。教えて(おしえて)ください。

【とけい】は漢字(かんじ)で書く(かく)と「時計」だよね。「時計」の「時」は「とき」、「計」は「けい」で「はかる」という意味(いみ)なんだよ。だから「時計」は「時を計る道具(どうぐ)」という意味で「時計」って言う名前(なまえ)がつけられたんだよ。わかってくれたかな?「体重(たいじゅう)を計る」から「体重計(たいじゅうけい)」、「温度(おんど)」を計るから「温度計(おんどけい)」と同じ(おなじ)ことなんだよ。


なんで時計(とけい)は右回り(みぎまわり)なんですか??

これは人類(じんるい)が初めて(はじめて)作った(つくった)日時計(ひどけい)と関係(かんけい)あることなんだよ。その日時計が作られた(つくられた)のはエジプトなんだ。エジプトは日本(にほん)と同じ(おなじ)北半球(きたはんきゅう)にある国(くに)だよね。あやかさんも地面(じめん)に棒(ぼう)を立てて(たてて)日時計を作って、その影(かげ)の動き(うごき)を観察(かんさつ)してほしいんだけど、影は右(みぎ)に回って(まわって)いくよね。そう、この右回り(みぎまわり)がずっとその後(ご)の時計の針(はり)の動きに引き継がれた(ひきつがれた)ということなんだ。もし、日時計が南半球(みなみはんきゅう)で作られていたら、時計の針は逆回り(ぎゃくまわり)の左回り(ひだりまわり)になっていたかもしれないね。


針時計(はりどけい)とデジタル時計ではどちらがよく売れて(うれて)いますか?

2001年の日本国内(こくない)の腕時計(うでどけい)での生産量(せいさんりょう)では、針表示(はりひょうじ)のアナログクオーツが全体(ぜんたい)の95%(パーセント)、デジタルクオーツが4%、機械式(きかいしき)が1%。全世界(ぜんせかい)では針表示のアナログクオーツが全体の72%、デジタルクオーツが26%、機械式が2%となっているんだよ。圧倒的(あっとうてき)に針表示のものが多い(おおい)よね。
(社団法人日本時計協会統計による)


針時計(はりどけい)とデジタル時計はこれから先どちらか1つだけになることはあるのですか?

それぞれに、いいところがあって、それを使う(つかう)人たちの生活環境(せいかつかんきょう)や好み(このみ)もあるので、どちらもなくなることはないと思う(おもう)よ。


なぜ掛け時計(かけどけい)には針時計(はりどけい)が多い(おおい)のですか?

掛け時計(かけどけい)は、遠く(とおく)からでも時刻(じこく)がわかるように、文字盤(もじばん)が大きく(おおきく)できているよね。デジタル時計で遠く(とおく)からでもしっかりと時刻がわかるようにするには、デジタル表示(ひょうじ)に使う(つかう)大きな液晶(えきしょう)を使わな(つかわな)ければいけないんだ。液晶は小さい(ちいさい)ものでも、時計の部品(ぶひん)としてはとても値段(ねだん)が高い(たかい)からね。それから、いろいろな方向(ほうこう)から見た時に液晶画面(がめん)では、文字が見にくくなってしまうこともあるよね。針(はり)ならば、いろいろな角度(かくど)から見ても大丈夫(だいじょうぶ)だよね。大きくはこの2つの理由(りゆう)で、針表示(はりひょうじ)の掛け時計が多い(おおい)んだ。


時計(とけい)には「砂時計(すなどけい)」「花時計(はなどけい)」など色々(いろいろ)な種類(しゅるい)がありますが、何種類(なんしゅるい)あるのですか?また、どんなものがありますか?

それではざっとあげてみるね。日時計・水時計・砂時計・ろうそく時計・線香時計(せんこうどけい)・火時計・機械式時計(きかいしきどけい)、ゼンマイ時計、音叉時計(おんさどけい)、クオーツ時計、デジタル時計、原子時計(げんしどけい)。代表的(だいひょうてき)なものはこれぐらいかな。それからエリカさんが言っている花時計というのは花の咲く(さく)時刻(じこく)によって、花の種類(しゅるい)を並べた(ならべた)時計のことかな?それとも花で文字盤(もじばん)を作った(つくった)大きな時計かな?本当(ほんとう)の花時計というのは、朝(あさ)に咲く花、夕方(ゆうがた)に咲く花、夜(よる)に咲く花などを調べて(しらべて)その花の咲く時刻によって今の時刻を知る(しる)というものなんだよ。あとは、時計が置かれる(おかれる)場所(ばしょ)や使われる(つかわれる)場所(ばしょ)によって、塔時計(とうどけい)・柱時計(はしらどけい)・懐中時計(かいちゅうどけい)・腕時計(うでどけい)という言い方をしたり、機能(きのう)ではストップウオッチ・目覚まし時計(めざましどけい)。使う(つかう)用途(ようと)では、鉄道時計(てつどうどけい)・ダイバーズウオッチ・パイロットウオッチ・ミリタリーウオッチなどがあるんだよ。詳しくは(くわしくは)「時の歴史」をのぞいてみてね。


高校生(こうこうせい)ですが、大変(たいへん)困って(こまって)います。よろしくお願い(おねがい)いたします。私の部屋(へや)の、電池式(でんちしき)の掛時計(かけどけい)が、部屋のどこに置いて(おいて)も止まって(とまって)しまいます。時計をかえても電池をかえても止まってしまいます。他(ほか)の部屋、部屋の外(そと)に置くと、正常(せいじょう)に動きます。時計を新しく(あたらしく)購入(こうにゅう)しても同じ(おなじ)ことなので(新しいものを3度購入しました)、時計に異常(いじょう)があるとは考えられず、電池の会社(かいしゃ)に質問(しつもん)したのですが、電池の方も考え(かんがえ)られないとの事。部屋に時計がなく、困っています。何か、異常(いじょう)を起こす(おこす)、物質(ぶっしつ)は考えられませんか?部屋には特(とく)にかわったものは置いてありません。

これはとても不思議(ふしぎ)な現象(げんしょう)だね。部屋(へや)に置く(おく)となぜか全部(ぜんぶ)時計(とけい)が止まって(とまって)しまうなんて。じつはインターネットで調べて(しらべて)みたら同じ(おなじ)ような現象が1件報告(ほうこく)されていたんだ。この場合(ばあい)も一つの部屋だけで、他(ほか)の部屋においた場合(ばあい)は、止まることがないというんだ。ゼンマイで動く時計はどうかな?もし、ゼンマイで動く時計にしたら止まることがないようなら、何か電気的(でんきてき)なことか磁気(じき)が原因(げんいん)だと思うんだけど。ごめんね。今はこれぐらいしかわからないんだ。


漏刻(ろうこく)とは、いったい何のことですか?教えて(おしえて)ください。

漏刻(ろうこく)とは、天智天皇(てんじてんのう)がつくった日本で最初(さいしょ)の水時計(みずどけい)のことなんだよ。この漏刻については「時と人(ときとひと)」の天智天皇を読んで(よんで)みてね。


1960年代(ねんだい)の腕時計(うでどけい)、掛け時計(かけどけい)、目覚し時計(めざまし)の価格(かかく)を教えてください。

当時(とうじ)の時計(とけい)の価格(かかく)はというと、

手巻き式(てまきしき)カレンダー付き(つき)腕時計(1966年に大ヒット)
 ○
セイコースポーツマチック5 8,800〜11,700円

掛け時計はいろいろな種類(しゅるい)があって、
 ○電池式(でんちしき)トランジスタークロック 4,300〜6,900円
 ○電池式のボンボン時計ソノーラクロック5,800円
 ○1ヶ月巻き(まき)の手巻き式掛け時計 5,500円
 ○8日巻きの手巻き式掛け時計 1,000〜1,800円

さらに1969年の12月25日に発売(はつばい)された世界(せかい)で初めて(はじめて)のクォーツ腕時計の値段は、なんと45万円!!
その当時(とうじ)国民車(こくみんしゃ)と言われたトヨタ・カローラという自動車(じどうしゃ)の42万円という値段よりも高かった(たかかった)んだよ。


午後(ごご)12時は間違い(まちがい)と書いて(かいて)ありました。でも私の家の時計はPM(ピーエム)12:00となっています。どうしてですか?日本製(にほんせい)でないからですか?ほかの国はどうなっているのですか?国の特長(とくちょう)によって違うのですか?

 


これはデジタル時計の表示(ひょうじ)をする時の問題(もんだい)なんだ。デジタル時計では、普通(ふつう)午前(ごぜん)と、午後(ごご)を12時間ずつに区切って(くぎって)表示するんだけど、その表示の仕方(しかた)は2通り(とおり)あるんだ。
 ○0:00〜24:00の24時間表示でするもの
 ○午前12:00〜12:00(正午)/午後12:00(正午)〜12:00(0:00)となっているもの
だから12:00の次は、1:00になるんだよ。
その時に、デジタル上の数字(すうじ)だけでは、午前か午後かわからないために、午前はAM、午後はPMという文字(もじ)をつけることで、わからせるようにしているんだ。それとこれは時計の発展(はってん)と関係(かんけい)があって、時刻(じこく)を針(はり)でしめすアナログ時計ができた時に、正午を12時とあらわしたために、デジタル時計ができた時に、それまで慣れ(なれ)親しんで(したしんで)きた12時という方が0時とあらわすよりも、わかりやすかったからという理由(りゆう)なんだ。同じように24時間表示で午前0:00を24:00とあらわすのも、アナログの24時間時計が、24時と表示していたからなんだ。そしてそのデジタルウォッチを世界(せかい)に広めた(ひろめた)のは日本だから、どこの国でもこの表示のしかたを使って(つかって)いるはずだよ。

 

時計(とけい)は電池(でんち)が減って(へって)くると、速く(はやく)進む(すすむ)というのは本当(ほんとう)ですか?

電池(でんち)が減る(へる)と電圧(でんあつ)が下がる(さがる)ので、秒針(びょうしん)を動かす(うごかす)(ちから)が弱く(よわく)なって、規則的(きそくてき)に針(はり)が動かなくなるといったことがおこるけれど、速く(はやく)進む(すすむ)ようにはならないんだよ。「時の理科(ときのりか)」の「時計の電池」でもお話ししたけど、最近(さいきん)の時計用(とけいよう)電池は寿命(じゅみょう)がくると、ストンと一気(いっき)に電圧が下がる(さがる)ので、その時点(じてん)で時計は動かなくなってしまうんだ。
時計の中には、秒針の動きが1秒毎(1びょうごと)ではなく、2秒毎に動き電池の交換(こうかん)時期(じき)を教えて(おしえて)くれるものもあるんだよ。


クオーツは電気(でんき)を通す(とおす)と、一定(いってい)の振動(しんどう)が起きて(おきて)、それが歯車(はぐるま)を正しく(ただしく)まわすと聞いた(きいた)ことがあるのですが、本当(ほんとう)ですか?それが本当なら石英(クオーツ)にどのくらいの電流(でんりゅう)を流す(ながす)と、振動(しんどう)して振動は、どのくらいのもので、どうやって、その振動を見ることができますか。

時計に使われて(つかわれて)いるクオーツ(水晶:すいしょう)は、長さ2.8ミリ、厚さ(あつさ)0.05ミリほどの音叉(おんさ)の形に加工(かこう:この部品を水晶振動子:すいしょうしんどうし)されて、直径(ちょっけい)1.6ミリ、長さ5ミリほどの真空(しんくう)になった容器(ようき)の中に入れられているんだよ。ここに0.06〜0.07マイクロアンペアというほんの少しの電流を流すことで、水晶振動子が振動するんだ。その時の振動数は1秒間に32768回なんだ。でもね、この振動はとても人間の目では見ることができなくて、特別(とくべつ)な測定機器(そくていきき)を使ってようやく振動していることがわかるんだよ。このクオーツの仕組み(しくみ)については、「時の資料室(ときのしりょうしつ)〜クオーツの原理(げんり)」を見るとわかりやすいよ。


時計(とけい)はなぜ時計という名前(なまえ)なんですか。

時計は漢字(かんじ)で書く(かく)と「時計」となるんだよ。
「時計」の「時」は「とき」、「計」は「けい」で「はかる」という意味(いみ)なんだよ。
だから「時計」は「時を計る道具(どうぐ)」という意味で「時計(とけい)」って言う名前(なまえ)がつけられたんだよ。わかってくれたかな?


どうしてチッチッチと動く(うごく)秒針(びょうしん)と、スーッと止まらず(とまらず)に動く(うごく)秒針の時計(とけい)があるの?

チッチッチって1秒ずつ動く(うごく)のは、時計(とけい)の用語(ようご)でいうと「ステップ運針(うんしん)」というんだ。この方式(ほうしき)のいいところは、1秒という単位(たんい)が、よく見える(みえる)ことと、時計を動かすためのエネルギーや部品(ぶひん)の数(かず)が少なく(すくなく)てすむということなんだ。スーッと止まらずに動いているのは「スイープ運針(うんしん)」というんだよ。1秒の間(あいだ)を細かく(こまかく)区切って(くぎって)秒針が動くような仕組み(しくみ)になっているんだ。だから、スーッと動いているように見えるんだよ。


水時計(みずどけい)ってどうやって時間(じかん)がわかるの?

水時計(みずどけい)の多く(おおく)は、水がだんだんと減って(へって)いくことで、時間(じかん)がたつのを知る(しる)というものなんだ。たとえば、大きな(おおきな)(つぼ)の中側(なかがわ)に、目盛り(めもり)がついていて、その目盛りを見たり、さわったりすることで、今の時間を知る(しる)というようにね。それが、だんだんと技術(ぎじゅつ)の進歩(しんぽ)とともに、歯車(はぐるま)や針(はり)がついて、今の時計のように、時間をきちんと示す(しめす)ものにかわっていったんだよ。左(ひだり)のイラストにあるのはローマ時代(じだい)の水時計で動力(どうりょく)に水を使っているだけで、見た目はまるで今の時計のようだよね。


砂時計(すなどけい)は、時計(とけい)なのにどうして針(はり)がないの?
そんな時計、誰(だれ)が作った(つくった)の?

砂時計(すなどけい)は、細かな(こまかな)時間を知るための時計というよりも、3分とか10分とか決まった(きまった)時間をはかるための時計なんだ。針(はり)がないので、途中(とちゅう)の時間は正確(せいかく)にはわからないけれど、砂が下(した)に落ち(おち)きった時間が、その時間ということなんだよ。

砂時計は、湿気(しっけ)や温度変化(おんどへんか)にも強い(つよい)ために船(ふね)に乗せられたりして、ずいぶんと活躍(かつやく)したんだ。その頃(ころ)には、30分や1時間、3時間をはかれる砂時計もあったんだよ。「砂時計は、誰(だれ)が作った(つくった)か?」これについては、今から1200年前(まえ)にフランスのルイトプランドというお坊(ぼう)さんがつくったという伝説(でんせつ/いいつたえ)はあるんだけどじつは、詳しい(くわしい)ことはわかっていないんだ。


機械式(きかいしき)の時計(とけい)を初めて(はじめて)作った(つくった)人は誰(だれ)

機械式(きかいしき)の時計(とけい)というのは、いろいろなものがあって、じつは水時計(みずどけい)でも機械を使って(つかって)いるものがあったんだ。また、ゼンマイを動力(どうりょく)に使っていて確か(たしか)に機械式時計なんだけれど、1日に1時間も狂って(くるって)しまうというような初期(しょき)のものあったんだ。そういった時計については、誰が、いつ作った(つくった)かという記録(きろく)も残って(のこって)いないんだ。

現在(げんざい)、時計の歴史(れきし)の中で、機械式時計といわれるのは、動力を機械でおこない、しかもかなりの精度(せいど)のある時計というように定義(ていぎ)されているんだ。それを作ったのが、オランダの学者(がくしゃ)クリスチャン・ホイヘンスなんだ。彼(かれ)はガリレオ・ガリレイが発見(はっけん)した「振り子(ふりこ)の等時性(とうじせい)」という理論(りろん)をもとに、工夫(くふう)をかさね、1675年にヒゲゼンマイのついたテンプ時計を発明したんだよ。この時計は分(ふん)や秒(びょう)の単位(たんい)まで、かなり正確にはかれたと言われているんだよ。


時計(とけい)の仕組み(しくみ)はどうなっているの?

「時の資料室(ときのしりょうしつ)」に「機械式時計(きかいしきどけい)の分解(ぶんかい)と組み立て(くみたて)」があるからやってみてね。細かな(こまかな)部品(ぶひん)の解説(かいせつ)も入って(はいって)いるから、よくわかるよ。


世界(せかい)で一番(いちばん)最初(さいしょ)の時計(とけい)はいつ作られた(つくられた)の?

人類(じんるい)が最初(さいしょ)に作った(つくった)時計(とけい)は日時計(ひどけい)で、今から5000年〜6000年ぐらい前(まえ)のエジプトで作られた(つくられた)んだよ。
ちなみに、日本(にほん)でも最初に作られた時計は日時計だと思う(おもう)けれど、記録(きろく)に残って(のこって)いる日本の時計の歴史(れきし)は、660年の天智天皇(てんじてんのう)が作った漏刻(ろうこく)という水時計からはじまっているんだ。
ろうこく 日時色計


はじめて時計(とけい)を作った(つくった)のは誰(だれ)

時計(とけい)の歴史(れきし)は、古代(こだい)エジプトで作られた(つくられた)日時計(ひどけい)からはじまっているんだけれど、その日時計を作った人の名前(なまえ)はもちろん、その後(ご)にでてきた水時計を作った人の名前もわかっていないんだよ。でも、砂時計からは記録(きろく)が残って(のこって)いて、最初(さいしょ)に砂時計を作った人は、フランスのルイドブランドというお坊(ぼう)さんだったといわれているんだ。

だから、時計の歴史の中で、はじめて時計を作った人の名前が残っているのは、砂時計からでその前は全然(ぜんぜん)記録が残っていないんだ。


どうして時計(じかん)の短い(みじかい)(はり)は、ゆっくり動いて(うごいて)、長い(ながい)針は早く(はやく)動いているの?

1時間(じかん)をあらわすのに、分(ふん)をしめす長い針(はり)は文字盤(もじばん)を1周(1しゅう)しなければならないけど、時間をしめす短い針は、文字盤に書かれた(かかれた)数字(すうじ)と数字の間(あいだ)をゆっくり動く(うごく)だけなんだ。だから短い針はゆっくり動いて、長い針は早く動くんだよ。きみのうちの時計には、長い針と短い針のほかに、ものすごく細い針はついていないかな?もしついていたら、その細い針も見てごらん。その針は1分間に、文字盤を1周しなければならないから、もっと早く動いているからね。

ここでちょっと針の名前(なまえ)を覚えて(おぼえて)おこうか。秒(びょう)をあらわす細い針のことを「秒針(びょうしん)」、分(ふん)をあらわす長い針のことは「分針(ふんしん)」、時間をあらわす短い針のことは「時針(じしん)」というんだよ。「秒針(びょうしん)」が文字盤を1周すると1分、「分針(ふんしん)」が 文字盤を1周すると1時間。「時針(じしん)」が文字盤を1周すると「12時間」になるんだよ。


秒針(びょうしん)のない時計(とけい)をきちんと合わせる(あわせる)にはどうしたらいいの?

秒針(びょうしん)がなくて時針(じしん)と分針(ふんしん)の2つしか針(はり)のない時計をぴったりの時間にあわせるのには、まず分針を時間ちょうどにあわせて、テレビや電話(でんわ)の時刻案内(じこくあんない)と同時(どうじ)にスタートさせれば、自動的(じどうてき)に00秒から動き(うごき)だすようになっているんだよ。
じつは、時計の秒のカウントは、スタートしたときからの秒をカウントしているだけで、何十秒(なんじゅうびょう)といった、細かな(こまかな)秒を記憶(きおく)しているわけじゃないんだ。


時計(とけい)の針(はり)はどうして右回り(みぎまわり)なの?

これは、時計(とけい)が生まれた(うまれた)歴史(れきし)にとても関係(かんけい)のあることなんだ。人類(じんるい)が最初(さいしょ)に作った(つくった)時計は「日時計(ひどけい)」だよね。その日時計を作ったのは、古代(こだい)エジプトの人たちだったといわれているんだけど、このエジプトという場所(ばしょ)がこの質問(しつもん)をとくためのカギになるんだ。赤道(せきどう)をさかいにして、地球(ちきゅう)は北半球(きたはんきゅう)と、南半球(みなみはんきゅう)にわれるよね。

日時計を作ったエジプトは、北半球なんだ。日本も北半球にあるんだけど、お日様(おひさま)の動き(うごき)につれて、影(かげ)は右(みぎ)にまわってゆくよね。つまり最初に日時計を作ったエジプトが北半球にあったから、その影の動きの右回り(みぎまわり)がそのまま、その後に作られた時計にひきつがれたというのが、今いちばん有力(ゆうりょく)に、わざと、左回り(ひだりまわり)に作った時計をかけているところもあるんだよ。今度(こんど)(き)をつけて見てみてね。ヒントは髪の毛(かみのけ)を切る(きる)ところだよ!


時計(とけい)はなんのためにあるの?

時間(じかん)というのは、目(め)に見えないから、さわることもできないものなので、みんなに共通(きょうつう)のモノサシとなるような尺度(しゃくど)が必要(ひつよう)なんだ。それでその尺度をみんなが使える(つかえる)ようにするために時計が必要になったわけなんだ。時計の値段(ねだん)が高く(たかく)て、みんなが持つ(もつ)ことのできないころには、目立つ(めだつ)高い場所などに大きな時計をおいて、みんなが時間を確認(かくにん)していたんだよ。

でも、そういった時計のないところでは、昔(むかし)ながらの日の出(ひので)とともに起きて(おきて)、日没(いちぼつ)とともに寝る(ねる)という生活(せいかつ)をしなきゃならなかったんだよ。今は、誰もが時計を持っているから、とても便利(べんり)になったよね。


どうして、時計(とけい)はきちんと時(とき)を刻める(きざめる)の?

今の時計(とけい)は、大きく(おおきく)わけてクォーツ式(しき)の時計(とけい)と、機械式(きかいしき)の時計があるんだけど、最初(さいしょ)の方のクォーツ式の時計というのは、一定(いってい)の電圧(でんあつ)をかけると、規則(きそく)正しい(ただしい)振動(しんどう)をする水晶(すいしょう)を使って(つかって)いるんだ。その振動を、針を動かすモーターに伝える(つたえる)ことによって正確(せいかく)な時間を刻む(きざむ)仕組み(しくみ)になっているんだ。

機械式時計の場合(ばあい)は、ゼンマイの動力(どうりょく)を、調速(ちょうそく/速度を一定にたもつ)のための部品(ぶひん)によって、時計の針を正確に動かすようにしているんだよ。


腕時計(うでどけい)が発明(はつめい)されたのは、いつですか?

「腕時計(うでどけい)が発明(はつめい)された」時期(じき)というのは、いろいろな説(せつ)がたくさんあって、正確(せいかく)なことはまだわかっていないんだ。女性用(じょせいよう)のブレスレットにつけられたウオッチが1790年にジュネーブの時計商(とけいしょう)の記録(きろく)にのこっている(角山栄:著『時計の社会史』より)ので、18世紀(せいき)にはすでに腕時計というスタイルは完成(かんせい)されていたらしいんだ。時計としての実用性(じつようせい)はなかったようだけどね。

それが男性(だんせい)の腕にもつけられるようになったのは、1890年ごろのこと。
まず、懐中時計(かいちゅうどけい)を改造(かいぞう)したものが、軍隊(ぐんたい)で使われ(つかわれ)はじめ、それまで、女性のアクセサリーとしてしか見られていなかったものが、実用にも耐え(たえ)、男性がつけてもおかしくないものとして広まって(ひろまって)いったと言われているんだよ。


時計(とけい)はなぜカチカチと音(おと)を立てて(たてて)動く(うごく)のですか?

時計(とけい)が動く(うごく)(とき)にでるカチコチという音(おと)は、時計の中(なか)にある時計の動きを一定(いってい)にする脱進機(だっしんき)の音なんだよ。
この脱進機の仕組み(しくみ)や動きについては、「時の資料室(ときのしりょうしつ)・脱進機の仕組み(だっしんきのしくみ)」を見てみてね。とてもわかりやすく説明(せつめい)してあるからね。


時計(とけい)は何(なに)でできているの?

時計(とけい)は、金属(きんぞく)やプラスティック、ガラス、ゴムとかいろいろな材料(ざいりょう)が組合わ(くみあわ)されてできているんだよ。電池(でんち)で動く(うごく)ものもあれば、ゼンマイで動くものとか本当(ほんとう)にいろんな種類(しゅるい)があるんだよ。時計屋(とけいや)さんにいってよく見てみてね。


時計(とけい)は、どうして動いて(うごいて)いるの?

カンタンにいえば、時計(とけい)は、クォーツの振動(しんどう)やゼンマイなどの動力(どうりょく)をいろいろな歯車(はぐるま)を使って(つかって)、針(はり)に伝えて動かしているんだよ。もちろん正確(せいかく)な時間(じかん)を刻む(きざむ)ために工夫(くふう)されたいろいろな仕組み(しくみ)も時計の中には入って(はいって)いるんだ。その仕組みについては「時の歴史(ときのれきし)」の水時計(みずどけい)の頃(ころ)から順番(じゅんばん)にたどっていくとよくわかるよ。


時計(とけい)に入って(はいって)いる水晶(すいしょう)はどんな働き(はたらき)をするの?
原子時計(げんしどけい)にセシウム原子(げんし)が使われて(つかわれて)いるのはなぜ?

時計(とけい)は時(とき)をはかるモノサシなんだけど、このモノサシの基準(きじゅん)になる時計を作る(つくる)時には、何か規則(きそく)正しく(ただしく)振動(しんどう)するものが必要(ひつよう)になるんだ。
それに、機械的(きかいてき)な振動を利用(りよう)したものが振り子(ふりこ)やテンプを使った(つかった)機械式時計(きかいしきどけい)なんだよ。でも振動するものはその振動が細か(こまか)ければ細かいほど、高い精度(せいど)をだすことができるんだ。そこで、機械的なものの振動にかわって、さらに細かく振動する水晶片(すいしょうへん)を使ったのが水晶時計(クォーツ時計)なんだ。この水晶片を使うことで、時計の精度はものすごく上がったんだよ。

セシウム原子(げんし)は、水晶よりもさらにさらに細かい振動をするもので、今、地球上(ちきゅうじょう)で使われている「1秒」という単位(たんい)は、セシウム原子の振動数(しんどうすう)から割り出された(わりだされた)ものなんだよ。
「水晶振動子」の仕組みと「原子時計」の仕組みについては「時の資料室(ときのしりょうしつ)」をのぞいてみてね。


(むかし)の人(ひと)は何(なに)を使って(つかって)時計(とけい)を作った(つくった)の?

最初(さいしょ)に作られた(つくられた)時計(とけい)は、日時計(ひどけい)だよね。
その日時計は、木(き)の枝(えだ)など、本当(ほんとう)に身(み)のまわりにあるものを使って(つかって)作られていたんだ。それから、人類(じんるい)が鉄(てつ)やガラスなどいろいろなものを作れるようになるにしたがって、時計も水時計(みずどけい)、砂時計(すなどけい)、機械式時計(きかいしきどけい)と進化(しんか)していって、その時計に使われる材料(ざいりょう)もいろいろなものが使われるようになったんだよ。


時計(とけい)のない頃(ころ)の人たちは、どうやって待ち合わせ(まちあわせ)をしたの?

大昔(おおむかし)の人たちは、規則的(きそくてき)に咲く(さく)(はな)、潮(しお)の満ち干き(みちひき)、動物(どうぶつ)の鳴き声(なきごえ)など身近(みぢか)な自然現象(しぜんげんしょう)から時間を知る(しる)ようになり、ついには月(つき)や太陽(たいよう)の位置(いち)から正確(せいかく)に時をはかる方法(ほうほう)を考え(かんがえ)だしたんだ。
だから、時計のないころは「月があの山(やま)の向こう(むこう)に顔(かお)をだしたころに・・・」などといって待ち合わせ(まちあわせ)したんだろうね。そのころの生活(せいかつ)はのんびりしていたので、それでじゅうぶんだったんだよ。

それから、夜中(よなか)に起きた(おきた)時の時間は、月や星(ほし)の位置など自然現象のなかから時刻(じこく)を感じ(かんじ)とったり、少し(すこし)進歩(しんぽ)すると、水時計(みずどけい)やろうそく時計やランプ時計などの火時計(ひどけい)を使った(つかった)りして夜(よる)の時刻を知ったんだよ。
でも、この頃(ころ)でも共通(きょうつう)の時間というものがなかったので、待ち合わせなどは、やっぱり太陽の位置などを基準(きじゅん)に決めて(きめて)いたんだろうね。その後に、みんなが見ることのできる塔時計(とうどけい)などができて、ようやく何時(なんじ)にというような待ち合わせ方法がでてきたんじゃないかな。

日本(にほん)では、江戸時代(えどじだい)にお寺(てら)の鐘(かね)を鳴らして(ならして)、多く(おおく)の人に時間を知らせていたから、その鐘を聞いて(きいて)待ち合わせの目安(めやす)にしていたんだ。


アナログ時計(どけい)がデジタル時計よりも優れて(すぐれて)いる点(てん)はどこ?

水晶式(すいしょうしき:クオーツ)アナログ時計では、電池(でんち)が消耗(しょうもう)すると、秒針(びょうしん)の動き(うごき)が変化(へんか)して[1秒運針(うんしん)が2秒運針にかわるなど]電池を交換(こうかん)する時期(じき)が来た(きた)ことを知らせて(しらせて)くれるようになっているんだよ。秒針の動きが遅く(おそく)なるのではなく、動き方がかわるんだ。でもこの時にも、時計の精度(せいど)は保持(ほじ)されているんだよ。でもこうなったらすぐに、電池を新しい(あたらしい)ものと交換したほうがいいんだよ。

「デジタル時計の欠点(けってん)」は下(した)の2つぐらいかな。
・残り(のこり)時間や経過時間(けいかじかん)を量的(りょうてき)に理解(りかい)しにくい。
・文字(もじ)や色(いろ)が自由(じゆう)にかえられないので、デザイン的(てき)な制約(せいやく)がある。


どうして、時計(とけい)は短い(みじかい)(はり)が2周(2しゅう)しないと、1日分(1にちぶん)にならないの?

アナログ式(しき)の時計(とけい)のほとんどは、1から12までの目盛り(めもり)がついているよね。
1日というのは、24時間(じかん)になっていて、午前(ごぜん)と午後(ごご)で12時間ずつに区切られて(くぎられて)いるんだ。だから、短い(みじかい)(はり)が、アナログ式時計の文字盤(もじばん)を1周するのに12時間、1日は24時間だから、2回まわらないと、1日分にならないんだ。でも、スポーツウォッチのように24時間針のついた時計もあるんだよ。この場合は24時間針が1周すると1日になるわけなんだ。


腕時計(うでどけい)はいつごろ、発明(はつめい)されたのですか?
日本(にほん)に伝えられた(つたえられた)のはいつごろのことですか?どこから伝えられたのですか?

じつは、いつ発明(はつめい)されたかについては、はっきりとした記録(きろく)はないんだよ。
1890年代(ねんだい)の写真(しゃしん)を見るとすでに、兵士(へいし)などの腕(うで)につけられて使われて(つかわれて)いる腕時計が確認(かくにん)されているんだ。さらに1879年には、ドイツ皇帝(こうてい)のウィルヘルム2世(せい)が、ジラール・ペルゴ社(しゃ)に海軍(かいぐん)の将校(しょうこう/軍隊でくらいの高い人)が使うために「革製(かわせい)のリストバンドと、ガラスに保護用(ほごよう)の金属格子(きんぞくこうし)をつけた時計」を発注(はっちゅう)したという記録も残って(のこって)いるので、1890年の少し(すこし)前からというのが今のところの説(せつ)になっているんだ。でも、その前からアクセサリーとしてのブレスレット時計は、17世紀(せいき)ごろには、存在(そんざい)していたという記録もあるんだよ。

さて、その腕時計が日本に伝えられた(つたえられた)のはいつごろかというと、正確(せいかく)な年ではないのだけれど1910年ごろではないかといわれているんだ。商品(しょうひん)としての腕時計がはじめて売られた(うられた)のは、1905年のアメリカ。スイス時計の輸入(ゆにゅう)をしている会社(かいしゃ)が広告(こうこく)をだしたという記録が残っているんだ。とはいえ、まだ主流(しゅりゅう)は懐中時計(かいちゅうどけい)で、腕時計が流行(りゅうこう)するのにはすごく時間がかかったんだよ。

腕時計のブームが来たのは、ヨーロッパからで1915年のことなんだ。その流行はすぐに日本にも伝わって、その年には日本の輸入時計の数(かず)は、懐中時計よりも腕時計の方が多くなったんだよ。

ちなみに、日本最初の腕時計セイコーローレルは、1913年にもう生産(せいさん)をはじめているんだ。
流行をずいぶん先取り(さきどり)していたということだね。

参考資料/「時計はなぜ右回りか」織田一朗:著


(とき)がたつのはどうやって調べて(しらべて)どうやって時計(とけい)を作った(つくった)の?

人類(じんるい)が最初(さいしょ)に作った(つくった)時計が日時計(ひどけい)だったように、最初は太陽(たいよう)や星(ほし)の動き(うごき)を人間(にんげん)が観察(かんさつ)して暦(こよみ)や時間という単位(たんい)を作っていったんだよ。太陽が地平線(ちへいせん)のところにでてから、また同じ(おなじ)場所(ばしょ)にでるまでを1日、月(つき)が満月(まんげつ)からつぎの満月になるまでを1月、そしてその1月が12回つづくとまた同じ季節(きせつ)がやってきて1年というようにね。そうした観測(かんそく)から、当時(とうじ)使って(つかって)いた計算(けいさん)の方法(ほうほう)で、1日が24時間というように決められ(きめられ)、それがもとになって時計の時刻(じこく)が決められることになったんだよ。


30年前(30ねんまえ)の腕時計(うでどけい)の仕組み(しくみ)と、今(いま)の腕時計の仕組みの違い(ちがい)について教えて(おしえて)ください。

30年前というと今年(ことし)が2001年だから1971年だよね。
セイコーから世界初(せかいはつ)のクォーツ腕時計(うでどけい)「セイコークオーツアストロン35SQ(エスキュー)」が発売(はつばい)されたのが1969年だったんだ。その時の値段(ねだん)が45万円。1971年には17万円のものが発売されたけれど、まだまだ一般(いっぱん)の人が買える(かえる)ような値段じゃなかったんだよ。

その当時(とうじ)の腕時計は、ほとんどが機械式(きかいしき)の自動巻(じどうまき)か手巻き式(てまきしき)の腕時計だったんだよ。この自動巻の仕組み(しくみ)については「時の歴史(ときのれきし)」を見てみてね。


時計(とけい)にはどうして長い(ながい)(はり)と短い(みじかい)針があるの?

時計(とけい)の文字盤(もじばん)は、外側(そとがわ)の方(ほう)が細かい(こまかい)目盛り(めもり)が刻める(きざめる)から、そこに分(ふん)をあらわす目盛りをいれて針(はり)を長く(ながく)して、何分(なんぷん)というのがわかりやすいようにしたんだ。時計の文字盤をよくみてもらうとわかるけど、時間をあらわす数字(すうじ)は、みんな細かい目盛りよりも針に近い(ちかい)方にあるんだよ。短い(みじかい)針は、その数字のあたりをきちんとしめせるような長さになっているよね。


日本(にほん)ではじめて作られた(つくられた)時計(とけい)の「漏刻(ろうこく)」ってどんな形(かたち)をしていたの?

ここにイラストをのせておいたから、見てみてね。


デジタル時計(どけい)はどうやってうつるの?

デジタル時計(どけい)には、液晶(えきしょう)というものが使われて(つかわれて)いるんだ。この液晶というのは、電圧(でんあつ)がかかると分子(ぶんし)の配列(はいれつ)がかわるという特徴(とくちょう)を持って(もって)いるんだ。

(ひだり)にあるイラストのように電圧のかかっていない時と、かかっている時の分子の配列の違い(ちがい)によって、数字が見えたり見えなかったり、形が違って表示(ひょうじ)されたりするんだ。数字を表示する部分(ぶぶん)を「セグメント」といって、イラストのように8つにわかれているんだよ。このセグメントのデザインはそれぞれの時計メーカーで少し(すこし)ずつ違って(ちがって)いて、そこがデザイナーの腕(うで)の見せどころなんだ。


なぜ秒針(びょうしん)だけ形状(けいじょう)が違う(ちがう)のか、わかれば教えて(おしえて)ください。

秒針(びょうしん)は時分針(じふんしん)にくらべて、ずっと回って(まわって)いて、動かす(うごかす)ためのエネルギーもたくさん必要(ひつよう)なので、そのためにはできるだけ軽く(かるく)する必要があり、細長く(ほそながく)なっているのです。


柱時計(はしらどけい)について教えて(おしえて)ください。

掛け時計(かけどけい)は、明治(めいじ)の開国(かいこく)とともにたくさんの外国製(がいこくせい)の掛け時計が輸入(ゆにゅう)されて使われる(つかわれる)ようになったんだよ。
その時の一番(いちばん)人気(にんき)だったのがアメリカのセス・トーマス社(しゃ)の八角形(はっかっけい)の中に文字盤(もじばん)が入って(はいって)いる掛け時計だったんだ。
その通称(つうしょう)「八角時計(はっかくどけい)」は1874年に全国(ぜんこく)の郵便局(ゆうびんきょく)の時計に指定(してい)されたり、時計の生産(せいさん)をはじめた日本の時計メーカーがこのデザインを使った(つかった)ことから、掛け時計といえば「八角時計」といわれるぐらいになじみのふかい時計になったんだ。ここに写真(しゃしん)をのせておくから見てみてね。


短い(みじかい)(はり)と長い(ながい)針の役割(やくわり)は?

みんなの近く(ちかく)に時計(とけい)はあるかな?あったら時計を見ながら、読んで(よんで)いくとわかりやすいからね。なかったら目覚まし(めざまし)時計でもいいから、持って(もって)きてね。
時計には短い(みじかい)針と長い(ながい)針。それからいそがしくチクタクチクタクと動いて(うごいて)いる細い(ほそい)針があるよね。細い針は秒針(びょうしん)といって、この針が、時計の文字盤(もじばん)を1周(1しゅう)すると、1分になるんだ。細い針が1周動くと、長い針が1目盛り(めもり)動くからよく見ててごらん。わかったかな?

そう長い針は、分(ふん)をあらわすんだよ。その分をあらわす長い針が、文字盤を1周すると、1時間になるんだよ。1時間は60分だから、時計の目盛りは60にくぎられていて、数字(すうじ)のかいてあるところは、5分ごとの目盛りになっているのがわかるよね。

ここで、文字盤の数字と、長い針があらわす分の関係(かんけい)をかいておくね。

1→5分 2→10分 3→15分 4→20分 5→25分 6→30分 
7→35分 8→40分 9→45分 10→50分 11→55分 12→00分

それから、長い針のさしているところをよく見ると、今(いま)、何分(なんふん)なのかがわかるようになっているんだよ。
ここまでで、長い針のことはわかってくれたかな。

それじゃ今度(こんど)は、短い針へいくよ。
長い針の動きにあわせて、時間をあらわす短い針は動いていて、長い針が文字盤を1周すると、1時間になるんだ。
でも、時間をあらわす短い針は、1とか2とか数字のついているところだけを動いているんじゃなくて、その途中(とちゅう)も動いているよね。

ここで、文字盤の数字と、短い針があわらす時の関係をかいておくね。

0〜1の間(あいだ)=12時 1〜2の間=1時 2〜3の間=2時
3〜4の間=3時 4〜5の間=4時 5〜6の間=5時 6〜7の間=6時
7〜8の間=7時 8〜9の間=8時 9〜10の間=9時
10〜11の間=10時 11〜12の間=11時


ということになっているんだよ。
(ず)をよく見て考えて(かんがえて)みてね。

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