みんな元気(げんき)かな。
8月でこない暑い(あつい)んやから、12月はどないなってしまうんやろ・・・・・。
ま、かるくお約束(やくそく)のわらいをとったところで、さぁ、勉強(べんきょう)しよか。
今回(こんかい)は「日の出、日の入り(ひので、ひのいり)」の話(はなし)や。

「日の出」とは、太陽(たいよう)の上縁(じょうえん/うえのふち)が水平線(すいへいせん)にあらわれる瞬時(しゅんじ/そのしゅんかん)「日の入り」とは、太陽が水平線にかくれる瞬時をいうんや。
けど、言葉(ことば)では、簡単(かんたん)にいえても、実際(じっさい)に観察(かんさつ)していて、「今(いま)が、日の出だ!!」とか「今が日の入りだ!!」とか、正確(せいかく)にいうことは、なかなかむずかしいもんや。

ところで、新聞(しんぶん)の天気予報(てんきよほう)のところに、日の出時間、日の入り時間かいてあるのを見た(みた)ことあるか?もしなかったら、今新聞でさがしてみてや。
そうしたら、この正確な時間はどうやってだしてるか、みんなきになるやろ?
そうそう、理科(りか)というのは、興味(きょうみ)をもつのが、一番(いちばん)大切(たいせつ)なんや。
不思議( ふしぎ)に思った(おもった)ら調べて(しらべて)みる。これや。

ここからは、ちょっとむずかしくなるから、図(ず)とみくらべながら、読んで(よんで)みてほしいんや。
みんなも知って(しっている)と思うけど、地球(ちきゅう)には、空気(くうき)があるよな。
人や動物(どうぶつ)、植物(しょくぶつ)が生きて(いきて)いくためには、空気はなくてはこまるものなんやけど、日の出、日の入りを観察する時には、この空気が問題(もんだい)になるんや。
空気があることで、光(ひかり)が屈折(くっせつ/おれまがること)してしまって、星(ほし)や月(つき)や太陽(たいよう)の位置(いち)が、本当(ほんとう)にある場所(ばしょ)よりも、うきあがって見えてしまうということなんや。

これをむずかしくいうと大気差(たいきさ)というんや。大気差は天頂(てんちょう/地球の中心(ちゅうしん)から外(そら)へとまっすぐのばした線(せん)と太陽の動き(うごき)がかさなるところ)の時には、0になるんやが、日の出、日の入りの時など、太陽のある場所が低く(ひくく)なればなるほど、大きく(おおきく)なってしまうんや。



ちなみにこの大気差のおかげで、日の出、日の入りの時には、35分(ふん/角度[かくど]をあらわす単位 [たんい]1度(ど)の60分の1)ぐらいも、うきあがって見えてしまうんや。
だから、日の出や日の入りの太陽は、見えてはいても、じつは地平線(ちへいせん)の下にあるんや。



日の出、日の入りをかんそくするときの、太陽が見えた瞬間(しゅんかん)というのは、太陽が16分(16ぷん/60分の16度)見えた時のことやから、大気差の35分をたして、太陽が天頂から90度51分にきた時のことをいうんや。
図とよーくみくらべて理解(りかい)してや。ふー。


日本では、日の出、日の入りとも、当たり前(あたりまえ)のことと、みんな思ってるんやけど、北緯(ほくい/世界地図(せかいちず)でいうと、赤道[せきどう]から上のよこのせん)65度39分より北(きた)では、夏のあいだ、太陽がしずまない日がつづくんや。

みんなわかってくれたかな。
理科というのは「日の出、日の入り」だけでもしらべていくと、ものすごいことになるんや。
けど、ものをおぼえる、理解(りかい)するということはおもしろいやろ。
ほんじゃ、また次回(じかい)な。

2000年8月号