ようこそ、これからわがはいと一緒(いっしょ)に、「時の歴史(ときのれきし)」を勉強(べんきょう)していこう。
ひとくちに「時の歴史」といってもいろんなものがあるが、まずは一番(いちばん)わかりやすい時計の歴史からはじめようかのう。 人(ひと)が最初(さいしょ)に作った(つくった)時計、それは日時計(ひどけい)じゃった。今から5000年〜6000年ぐらい前(まえ)のエジプトで作られた
のが最初だと言われておる。
エジプトにきみたちもよく知って(しって)いる、たくさんのピラミッドが作られたのが、今から4500年ぐらい前のことじゃから、それよりもずーっとまえに日時計が作られたんじゃ。
おどろきじゃのう。


ここで、少し、人、人類(じんるい)というんじゃがな、その人類の歴史について話しておこうかのう。人類がいろいろな場所(ばしょ)に移り(うつり)住んで(すんで)、狩り(かり)や、くだものを採ったり(とったり)していたくらしから、1つの場所に住んで、さくもつを自分(じぶん)たちで育て(そだて)、それを食べる(たべる)というくらしをはじめたのが、今から7000年〜6000年前といわれておる。そうしたくらしをはじめるためには、なにが必要(ひつよう)なのか、わかるかのう?
タネをちゃんとした季節(きせつ)にまいて、ちゃんとした季節にかりとるということなんじゃ。
つまり正確(せいかく)に1年をしらなければできないということなんじゃ。
今でいうカレンダーみたいなものが必要なわけじゃ。

まあ、そのころエジプトではすでに、お日さまや星の動き(うごき)を観測(かんそく)してつくられた暦(こよみ)、つまりカレンダーが生まれて(うまれて)いたんじゃ。そして、暦ができてから時間ができ、人類最初の時計である日時計が作られたということなんじゃ。
ここにあるのは、今から3400年ぐらい前に同じ(おなじ)エジプトで作られた日時計じゃ。最初の日時計にくらべるとメモリまでついてずいぶん使いやすそうじゃのう。しかも持ちはこびもできるんじゃ。
すごい進化(しんか)じゃのう。




さて、今回はここまで。
次回(じかい)は水時計(みずどけい)、砂時計(すなどけい)など、そのあとの時計のことを勉強しようかのう。
ではまたじゃ。


2000年6月号