今年ものこすところ、あとわずか!20世紀の最後(さいご)の月(つき)をみんなはどんなことをしてすごすのかしら?それじゃ、さっそくはじめまーす。
今回(こんかい)は「テレビの時報コマーシャル第1号(テレビのじほうコマーシャルだい1ごう)」のお話(はなし)よ。

 

今はテレビをつければ、当たり前(あたりまえ)のように流れて(ながれて)いるCM(シーエム)だけど、このCMが始まった(はじまった)のは、1953年(昭和28年)の8月28日の正午(しょうご)のことだったのよ。 そのCMとは精工舎(せいこうしゃ/現セイコークロック・セイコープレシジョン)の時計のCMだったのよ。

 

CMをみてみよう。

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「日本(にほん)の鉄道(てつどう)は正確(せいかく)なことで有名(ゆうめい)ですが、精工舎の時計もそれにひけをとらないほど正確です。」というナレーションがはいって、正午を知らせる(しらせる)という内容(ないよう)のものだったのよ。

でも、この第1号CMには、おもしろい事件(じけん)があって、そのころCMはフィルムを使って(つかって)流して(ながして)いたの、そのフィルムの表(おもて)と裏(うら)をかけまちがえてしまったために、たったの3秒でCMは中止(ちゅうし)されてしまったのよ。
日本の記念(きねん)すべき第1号CMは、失敗(しっぱい)からはじまってしまったのね。

それで、きちんと放送(ほうそう)されたのは、その日の午後7時を知らせるCMからだったの。
午後7時の時報(じほう)のあと、アニメーションのニワトリがでてきて、時計の上手(じょうず)な使い方(つかいかた)をみんなに教えてくれたのよ。

このCMに出ている時計は、セイコークロックから復刻版(ふっこくばん)として、発売(はつばい)されたの。レトロなデザインとなつかしい色(いろ)づかいで、お部屋(へや)においたらとてもいいわね。

さて、こうした古い(ふるい)CMやセイコーの時計の歴史(れきし)を知る(しる)には東京(とうきょう)の墨田区(すみだく)にある「セイコー時計資料館(セイコーとけいしりょうかん)」に行く(いく)といいわよ。
ちかくに住んで(すんで)いるお友だちは、学校の先生と相談(そうだん)して社会科見学(しゃかいかけんがく)などでクラスのみんなと行ってみたらどうかしら。

《セイコー時計資料館》
 住所(じゅうしょ):東京都墨田区東向島3-9-7(とうきょうとすみだくひがしむこうじま)
 TEL(でんわ):03−3610−6248(要予約:よやくしてね)
 開館時間(かいかんじかん):10:00〜16:00
 休館日(きゅうかんび):日・月曜日(にちようび/げつようび)、祝祭日(しゅくさいじつ)、年末年始(ねんまつねんし)

それでは、今回はここまで。
冬休み(ふゆやすみ)になっても、みんな規則(きそく)正しい(ただしい)生活(せいかつ)をしなくちゃだめよ。
わかった?

参考資料 時と時計の百科事典/織田一朗
グッズプレススペシャル「THE SEIKO BOOK」

2000年12月号