さて、今回(こんかい)もみんなといっしょに時や時間にかかわりのある場所(ばしょ)をたずねていこうと思う(おもう)のだが、準備(じゅんび)はよろしいか。よいしょ。
今回は「世界で一番標準時をたくさん持っている国(せかいでいちばんひょうじゅんじをたくさんもっているくに)」にいってみるのだな。「時の理科(ときのりか)」で「宇宙で使われる打ち上げ後時間(うちゅうでつかわれるうちあげごじかん)」について学んだ(まなんだ)ことを覚えて(おぼえて)いるかな。
はじめて聞いた(きいた)という人も、忘れて(わすれて)しまったという人もいると思うので、今回は理科のバッピー先生(せんせい)に特別(とくべつ)に来て(きて)いただいたので、ちょっと説明(せつめい)してもらうのだな。
ほな、カンタンに説明するで。 アメリカ合衆国(がしゅうこく)というのは、東西(とうざい)に長く(ながく)伸びて(のびて)いるから、図(ず)にあるように、スペースシャトルの打ち上げに重要(じゅうよう)な役割(やくわり)をはたしている施設(しせつ)のある場所の標準時(ひょうじゅんじ)が違う(ちがう)んや。
だからはなれた場所できちんと時間にそって仕事(しごと)をするためにみんなが共有(きょうゆう)できる「打ち上げ後時間」というものを使って(つかって)、すべての物事(ものごと)をすすめているというわけなんや。わかったか?ほな、またな。
●ケープ・ケネディ宇宙(うちゅう)センター (東部標準時間:とうぶひょうじゅんじかん)
●ヒューストン管制(かんせい)センター (中部標準時間:ちゅうぶひょうじゅんじかん)
●着陸用(ちゃくりくよう)エドワード空軍基地(くうぐんきち)(西部標準時間:せいぶひょうじゅんじかん)
バッピー先生、本当(ほんとう)にありがとうなのだな。さて、アメリカにはたくさんの標準時があることがわかっていただけたかな?それではいくつあるのかというとアメリカには、じつは6つの標準時があるのだな。
東(ひがし)から書いて(かいて)いくと
●東部標準時
●中部標準時
●山岳部標準時
●西部標準時
●アラスカ・ユーコン標準時
●ハワイ標準時
となるのだな。ふーっ、どっこいしょ。
東部標準時のニューヨークとハワイ標準時のホノルルでは、同じ(おなじ)アメリカ合衆国というのに5時間もの時差(じさ)があるのだな。

アメリカ合衆国が「世界でいちばん標準時をたくさん持っている国」と思うんではないかな。
ところが、6つの標準時をもっていても一番ではないのだな。まぁ、じらさずに答えを言うとするのだな。
答えは「ロシア共和国」なのだな。ロシア共和国は、なんと11もの標準時を持っているのだな。

時差にして10時間、これは本当に驚き(おどろき)なのだな。同じ国の中だというのに東の方では「おはよう」と言っているのに、西の方では「こんばんわ」と言っているというのだからすごいことなのだな。
その反対(はんたい)に広い国土(こくど)を持っていながら、ひとつの標準時で通して(とおして)いる国もあるのだな。
中国(ちゅうごく)は東西(とうざい)に5000キロに広がるアメリカよりも広い国にもかかわらず、標準時はたったひとつなのだな。不便(ふべん)とは思うのだが、1つの国に時間は1つであるべきという考え方もわからんではないが驚いてしまうのだな。ふーっ、よっこらしょ。
では、今回はここまで。
特別(とくべつ)ゲストのバッピー先生にも来てもらった授業(じゅぎょう)だったが、いかがだったかな?
さて、次回(じかい)はいったいどこへ行くのか。みんな楽しみ(たのしみ)にまっててくれるとうれしいのだな。
どっこらしょ。
2001年3月号